続きです。
【解体新書】
いつもの通りバラしましたが、今回の腑分けは二つ大失敗をしてしまいました。
『一つ目の失敗』はM600系の構造をよく知らずに尻軸のピストン機構を捻って外して壊してしまったことです。wavioはてっきりM600系もM800系と同じ『尻軸スパナ』で外せると思っていていました(この当時まだ尻軸スパナは持っていなかったんですがね)。ところが尻軸を緩めて樹脂部分を見ても『尻軸スパナ』を嵌める部分(平たい部分)がありません。
この時点でおかしなと思って諸先輩に質問するか、もしくは諦めてWAGNERまでおとなしく待てばよかったんですが、何を勘違いしたのか『M800より安いから加工が無いんだろう、取敢えず時計回りに捻れば外れるやろ』と思い、わざわざゴム板を薄く切って尻軸と胴軸の溝に密着させる様に綺麗に巻き、更にその上にゴム板を巻いてプライヤーで挟んで時計回りに捻ってみたのですがビクともしません。
『なかなか手ごわい』と更に勘違いは続き、ついに手のひらにコスモを集めて『エィ!』と捻ると『バキ!』と異音がしました。普通なら何か壊れた音だと気付くはずなのですが、この時のwavioは捻って外すもんだと思い込んでいたのと外すことに夢中になっていたので、『おっ、接着剤が外れた音やなあともう少し!』と救いようの無い勘違いをし、更にコスモを溜めて『ヤー!!』と力いっぱい捻ると『バキバキバキ!!!』と、とどめを刺された使徒の断末魔のような叫び声が家中に響きました。
この音を聞いて夕飯を作っていた財務省がキッチンから飛んできて『何の音、なんか壊したん?』と聞かれたのですが、wavioも頭が真っ白になっていたので『強く付いてた接着剤が外れたみたい』と現実逃避したい一言を搾り出すのが精一杯でした。財務省は『本当な
ん?なんか壊れた音がしたで』と怪訝そうに言い、wavioの手元で『ガリガリガリ・・・・』と空しく時計回りに周り続けるプライヤーを見ながら、『また高い勉強代払わなきゃいいけど』と全てを見透かしたかのような一言を残してキッチンへ戻っていきました。そんな財務省の後姿を見る余裕もなく『どうか壊れていないでおくれ』と祈りながら尻軸をそっと抜いて状況を確認しましたが、必死の祈りも空しく尻軸の栓部分の山が見事に削れていました。(写真は胴軸側の山です)
『あぁ、またやってしもた・・・』と呟きながら正直泣きそうになったのですが、今までに何本もの使徒を昇天させそこから得た経験と妙な自信から『きっと何とかなる!』と自分に言い聞かせて開き直り、どーにか修理が出来ないかと無い知恵を搾って搾って考え、小一時間の熟考の末『様は栓と胴軸が密着して取り外しができたらいいんや』
という結論に至りました。そこで登場するのが我が補修の友『シューグー』です。実際にした補修方法ですが、写真の様に栓の山部分に『シューグー』を塗って12時間程乾燥させ、胴軸に差し込む際にストッパーとなる部分を作りこみ、胴軸と密着させることで何とか吸入機構を元通りに戻すことが出来ました(直してから5ヶ月経っていますがインク漏れもなく問題ありません)。
それと『シューグー』の特徴なのですが樹脂を侵すことがなく、成分が合成ゴムなので弾力性があり10~20回ぐらい胴軸から抜き差ししても剥がれる事もなく栓も緩みません(剥がれてもまた塗りなおせばOKです)。これは結果論なんですが、頻繁に抜き差しして分解清掃するwavioにはこの『シューグー』でストッパーを作ったことがかえってよかったのかもしれません、怪我の功名とは言いすぎですが、とりあえず結果オーライってとこで自分を納得させました。
何とか吸入機構を元に戻せないという最悪の結果は避けることができ、尚且つ尻軸を自由に抜き差しできるようになったのでちょっと気をよくし、次にペン先ユニットを分解する作業に取りかかったのですがまたここで大失敗をしてしまいました。
次回に続きます。
いやー!凄いですね!
舌を巻きました!!
>二右衛門マスターさん
この使徒に関わってから少し逞しくなれた気がします(笑
[...] 以前にM600系の限定品をぶっ壊した記事を紹介しましたが、そのあとも色々失敗と腑分けを重ねてM600系、400系、300系の尻軸は、プラスチックの引っ掛かりを利用した『パッチン嵌め込み型』であることが分かりました。さらに師匠のブログを研究していると、尊敬するらすとるむ師が既にこの『パッチン嵌め込み型』用に専用工具を作成されておられるのを見つけ、数ヵ月後の神戸大会で師匠がお持ちになっている時に実物を触らせていただき、その完成度の高さに『ワシもこれが欲しいな~』と思いました。 [...]